自分の漫画が有名な雑誌やサイトに載って、たくさんの方に楽しんでもらう、漫画を書きながら誰もが夢見る未来の姿ですね。そして漫画家になりたい、投稿するぞ!と熱くなっている方も多いかと思います。ちょっとまって!冷静になってください。投稿の基本を理解しておかないと、せっかくの作品が無駄になってしまいます。まずは「投稿の順番」を理解して、漫画家への道をしっかりと進みましょう。
この記事の目次
提出する賞を探すのが先
まずは賞を探します。賞を受賞したいと考えているなら先に書き始めてはいけません。というのは、漫画の賞によって、ページ数や形式などの制限があるからです。それを確認しないと、話の長さが決まりません。32ページ制限なのに、地球誕生から現代までの超大作は入りません。なので、まずはどの賞に投稿するかを決めましょう。賞もたくさん種類があります。大きく分けて、雑誌とインターネットのサイトがあります。
雑誌の賞、賞の規定は守る雑誌の場合は、雑誌の中に新人賞などの募集ページがあります。そこに規定が書いてありますので、その通りに書いてください。逸脱すれば選考外になっても仕方ありません。気合が入りまくって32ページ制限の賞に100ページ送ってはいけません。
規定にはそう決まっているなりの意味があります。その中でやる、というのはプロになるために必要な資質です。雑誌のページ数は決まっていますし、与えられるページも限られているからです。
規定の情報は雑誌以外にも、その雑誌のサイトにも載っていますので、手元に雑誌がなければインターネットで見てみましょう。
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投稿サイトも2種類ある
基本的に誰でも投稿すれば載るタイプのSNSとかに近いサイトと、雑誌の仕組みをそのままインターネットに持ってきたようなサイトがあります。前者の誰でも公開タイプは、ファイル形式や、違反規定をクリアしていれば基本的に公開されます。編集社の目を通らずアップされるので、玉石混交。読者も、そのような事情は肌で感じるので、ハズレがある程度あるだろうと考えています。(意識的に無意識的に)なので、時間を無駄にしたくない人はあまり見ませんので、読者数は少ない傾向にあります。(あくまで、比較の話です。)自分で宣伝していかないと人気作品になりにくいようです。
後者のネット上の雑誌のようなサイトは、考え方は同じです。賞で才能を発掘し、作品は編集者の目を通して、良いものだけがアップされます。出版社のレーベルが多いですね。門は狭いですが、その分質の高い作品が連載されていますので、読者は多い傾向があります。このようなサイトに公開してもらうためには、作品募集や賞に投稿することです。規定はそのサイトに載っていますので、その通りに作品作りをしてください。
どの賞にするか選ぶ
描きたい漫画のイメージが決まっているでしょうから、それに適した賞にするのが最も良いと思います。いつも読んでいる雑誌やサイトに載りたい!というのでももちろんいいでしょう。その媒体のカラーと難易度は参考にしてもいいと思います。
雑誌のカラーとは、対象年齢や、どんな人が読者なのか、ということです。載っている作品を見ればそれがわかりますね。ファンタジーが多いのか、現代劇が多いのか、子供の話なのか、大人の話なのか、ということを確認し、自分に適しているか確認してください。たとえば、少年ジャンプでドロドロした大人の恋愛を書いてもまあダメだと思いますよね。禁止されているわけではありませんが。
雑誌によって難易度も変わってきます。というのは、受験と同じで、人気が高ければ競争が激しく、それだけ難易度も上がってきます。最終的に世の中でヒットするのが目的だとすれば、そんな難易度で悩んでいる暇はないですが。
雑誌の賞には2種類ある
雑誌の賞には、大きく分けて2種類があります。月例賞と呼ばれる、月に1回開催されるものと、年1回や2回開催される通常の賞です。ここでは大賞とでも呼んでおきます。
いずれも賞の名前は様々ですが、この2つに分類されます。どの雑誌にも必ずあるとは言い切れませんが、大抵の雑誌はこの2種類です。
各賞について、解説していきましょう。
月例賞は毎月ありますから、応募しやすく、傾向としては大賞よりはレベルが低いように思います。(低いといっても大賞と比べたときです。)
大賞は半年に1回や、年に1回開催される、その雑誌の看板となるような賞が多いですね。出版社の各誌合同で開催されるものもあり、まさに各雑誌の看板とも言える賞です。当然レベルが高く、競争も激しいものになります。それだけに、受賞する価値も高く、~賞出身、などと後々も経歴に書かれることが多いように思います。
どちらが漫画家になりやすいかというと、激戦を潜り抜けてきた人のほうが大成しているような印象があります。が、月例賞だとダメかというと、そんなこともありません。月例賞出身の方が活躍している雑誌もあります。どちらの賞に出すかは人それぞれですが、自信があるならば通常の賞、とにかくデビューを目指すなら月例賞がよいのではないでしょうか。
ここに一例をあげておきますので、参考にしてみてくださいね。雑誌に載っているあの賞はこういう分類だったのか、とわかると思います。
月例賞 ※チャンピオンはURLもないという個性を発揮しています汗
種類 |
刊行 |
雑誌 |
賞の名前 |
賞金 |
集英社 |
週刊 |
少年ジャンプ |
JUMPトレジャー新人漫画賞 |
100万円 |
小学館 |
週刊 |
少年サンデー |
新世代サンデー賞 |
100万円 |
http://club.shogakukan.co.jp/original/clubsunday/shinsedai/s1601.html |
||||
講談社 |
週刊 |
少年マガジン |
マガジングランプリ |
70万円 |
http://www.shonenmagazine.com/newcomer/mgp/?_ga=1.105380035.1538695467.1445863871 |
||||
秋田書店 |
週刊 |
少年チャンピオン |
月例フレッシュまんが賞 |
大賞
種類 |
刊行 |
雑誌 |
賞の名前 |
賞金 |
集英社 |
週刊 |
少年ジャンプ |
手塚賞 |
200万円 |
小学館 |
週刊 |
少年サンデー |
新人コミック大賞※小学館各誌合同 |
500万円 |
講談社 |
週刊 |
少年マガジン |
新人漫画賞 |
100万円 |
http://www.shonenmagazine.com/newcomer/awards/?_ga=1.105380035.1538695467.1445863871 |
||||
秋田書店 |
週刊 |
少年チャンピオン |
ネクストチャンピオン |
150万円 |
そして作品を仕上げ、投稿する
あとは、作品をしっかりと仕上げ、郵送の場合は封筒と、切手を準備して、送るだけで結果がわかります。サイトの場合はアップロードするだけです。この順番を守らないと、俺の超大作を見てくれ!!と1000ページの超大作を送っても、よほどの天才でなければ選外になってしまうだけです。
で、投稿で漫画家になれるの?
漫画家になるには基本的に3つのルートがあるといわれています。
1つは投稿、2つ目は持ち込み、3つ目はアシスタントです。
投稿、持ち込みは、それぞれメリットとデメリットがありますので、こちらの記事で確認してしっかりと理解したうえで選択してください。アシスタントの道は、投稿や持ち込みで受賞した後に声がかかることも多いですので、ダイレクトにアシスタントに行く必要はないかと思います。
昭和の時代は師弟関係的にまずはアシスタントに、という空気がありましたが、今は単に実作業の経験が詰めて、漫画の作業や作画がうまくなるというのが最大のメリットになります。それは大きなメリットですが、時間がとられる、絵柄などが影響されるというデメリットもあります。~先生のアシスタントだから優先的に、みたいな話はあまり聞かないですね。あくまで実力の世界です。
まとめ
投稿で漫画家になる人は沢山います。各社試行錯誤をしていかに才能のある新人を確保するか躍起になっています。集計したわけではないですが、7割~8割りくらいは投稿出身ではないかと推測します。進む方向は間違えていません。正しい方向に全力で進みましょう。
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